2012年8月17日金曜日

【資料】2012年7月17日(火)オーディエンス筋トレテーブル#01 『教えて林さん! グッとくる企画のつくりかた』資料

2012年7月17日に、長者町プラットフォームで「オーディエンス筋トレテーブル」第1回を開催しました。

オーディエンス筋トレテーブルは、テーブルを作る=企画・運営することについての心得や方法、現代アートやパフォーミングアーツについての基礎知識や豆知識、見たことをレビューを書いたりして人に伝えたりする際のポイントなどを、ツキイチテーブルの「こんなゲストにこんなアートの話を聞きたい!」で参加者から提案されたさまざまな方をお招きし、お話しを伺うことで、「体験する・学ぶ・伝える」をより一層楽しむことに役立つような知識や発想を教えていただこう!というテーブルです。

第1回は、かすがい市民文化財団の林健次郎さんをお迎えし、「教えて林さん! グッとくる企画のつくりかた」と題して、お話を伺いました。





「企画とは『課題解決』です」と話す林さん。
前半は、企画をつくるにあたってのポイントを教えていただきました。

◎なぜ、自分達がやるのか?

◎ストーリーはあるか? きれいに流れるか?
 どういう経緯で企画をたてて、それをやるとどうなるのか、自分達がなぜその企画をやるのかをはっきりさせるのと同時に、人に自分達の企画を説明するのにも必要なポイントだそうです。

◎企画の強み・弱みは明確か?
 強みを活かして人に説明すると同時に、弱みを指摘された時にも善後策を打てるように考慮しておくことが大切だといいます。

◎企画は、つくりこまれているか?
 楽天の三木谷社長が「最後の0.5%」と語っているように、細部まで企画を作りこむことが成功するポイントなのだとか。

◎目的は明確か?
 他人が「この企画は何をやるのか」を理解して興味を持ってもらうためには、新聞や雑誌の見出しを想像して、一言で説明できることが大切だといいます。

◎やることが目的化していないか? やることが手段(道具)ではないか?
 例として「10万人集める企画」とか「ブログをつくる企画」は目的ではないと教えていただきました。自分でもこのような企画を考えたことがあり、注意したいポイントです。

◎目標は設定されているか?
 来場者数や利益・損益などの定量的(数字で表せるもの)、人々に感動を与えるなどの定性的な指標を決めておく必要があるとのこと。
これは、自分達の企画やチームが持続的に活動するために必要なことで、次のポイントにもつながります。

◎規格(人員・予算・時間)内で達成できるか?

◎企画の意図が、仲間達に共有されているか?
チーム全員が納得して、無理せずに取り組めることが、長く活動を続けられるコツと教えていただきました。

後半は、かすがい市民文化財団から誕生した企画として、全国各地で公演されている「茂木大輔の生で聴く“のだめカンタービレ”の音楽会」の映像を見ました。

のだめ音楽会は、2006年の初演以来全国各地で公演、今年4月の公演で来場者が10万人を突破しました。林さんはこの企画に関わっていたお一人です。

最後に、「日々取り組んでほしいこと」として3点お話頂きました。
(1)話題に敏感になる
 新聞を読むこと、それも興味のない記事こそしっかり読むことで、企画のアンテナにキャッチするキッカケになる。

(2)価値観をつなぎあわせる
 知っているヒト、モノ、カネをつなぎあわせることで、化学反応が起きる。

(3)創造力よりも想像力
 「思いやりの心を持つ」・・・説教くさい言葉ですが、必要なもの・求められているものを分かるということが大切。異なる価値観を認めることで、いろいろな人が喜ぶ企画が誕生する。

のだめ音楽会をはじめ、かすがい市民文化財団(春日井市民会館)の公演を何回か観に行き、いつも楽しんでいた背景として、「自分達がやりたい」と「観に来る人に楽しんでもらう」をバランス良く考えて企画を立てることが大切ということを教えて頂きました。

自分が企画を立てる時も、今回の講座を活かして進めていきたいと思います。

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