
2016年1月22日(金)、愛知県美術館の副田一穂さんをお招きして「技術のイメージ/イメージの技術」と題したレクチャーをしていただきました。
今回副田さんは、科学の分野である、植物学で用いられた植物標本や天体学で用いられた望遠鏡といったものなどが、芸術家を含めた人々のイメージの受容に、どのように影響を与えたかについて論じられました。
副田さんが昨年2015年に企画された、愛知県美術館での『芸術植物園』や、愛知県美術館の紀要で発表された『江戸時代の望遠鏡と拡張された視覚の絵画化』での考察を踏まえて、科学史と美術史との交錯についてをお話いただきました。
今回の企画担当としての意図は、「美術史」をテーマとすることでした。
ロプロプという集まりは「鑑賞者」がキーワードです。日常生活で、雑誌やテレビなどの美術特集を見る度に、美術史的な観点が多くを占めているように思います。そこから、直観的に「美術史は、鑑賞者にとって重要なトピックであると、ひとまず誰もが直観的に捉えるものだろう」と推察しました。
その上で「美術史の現在」を垣間見たいということで、専門が美術史・シュルレアリスムである副田さんに、レクチャーしていただけないかとお願いしました。
今回のレクチャーを聴講された方々が、美術史をこれまでどのように捉えていて、そしてどのように捉え直すこととなったでしょうか。
以下、レクチャーのレポートです。