となんだか不気味な雰囲気のタイトルをつけてしまいましたが、
肝試しをしたわけではありません。
金曜日ということで、名古屋市美術館の夜間開館に行ってきました。
急なお知らせにも関わらず、8名の方がご参加くださいました。
ありがとうございました。
現在、名古屋市美術館では企画展《画家たちと戦争展 彼らはいかにして生きぬいたか》が開催されていますが、時間も限られていましたので、今回は常設展のみ鑑賞しました。
まずはおなじみ、キーファーの〈シベリアの王女〉がお出迎え。
「この作品、いつもここにあるけど、大きすぎて動かせないんですかね…(きっとそんな理由じゃないと思うけど…)」
なんて、いつも気になっていたことをボソッとつぶやいたところ、
「たしかに、そうかもね」なんて、なんだか皆さんも同意。
いやいや、何をおっしゃいます、いつも出迎えてくれる安心感があります。
そんなお話しをしつつ、緩やかに鑑賞会がスタートしました。
最初の部屋は【現代の美術】のコーナー。
展示室を回るなかで、キャプションはあるが作品が見当たらない、という珍事が。
その作品は、フリーデンスライヒ・フンデルトワッサーの〈蝉凧〉。
名前を聞いて、ピンときた方はさすがです。
これ、展示忘れでもなんでもなく、キャプションのすぐそばに作品が飾られていないだけで、ちゃんとありました。
「私、知ってるわぁ~」という方に教えてもらって、みんなで発見することができました。
まだ、見ていない人はぜひ探してみてください。作品は2つあります。
次は、【エコール・ド・パリ】。
おなじみモディリアーニの〈おさげ髪の少女〉がズンと中央に構えています。
「ローランサンは今出ていない作品の方が好きなんだけどなぁ~」と言う方もいれば、
「このコーナーはいつも飛ばしちゃうんだよね(笑)」と言う方もいて、皆さんの好みがわかっておもしろかったです。
そして3つ目、【メキシコ・ルネサンス】のコーナーへ。
〈シベリアの王女〉の話もあったので、ディエゴ・リベラの〈プロレタリアの団結〉について、「これなんて、壁とぴったりすぎて動かせないよね?」なんて。
参加者がいつも常設展を見ている人たちだからこそ、普段一人で思っていても、言えなかったことが爆発している感じでした。
最後に、【郷土の美術】。
こちらのコーナーは、毎回、ガラッと作品が変わるので、急いでいてもここだけは必ず見ていくという方もいらっしゃるくらい。
今回は、《近くを見つめる―名古屋の風景》というテーマで、臼井薫、久野利博、高松次郎の三者の作品が展示されていました。
臼井の作品は、写真集『戦後を生きた子供達 昭和22‐32年』からの選定で、企画展とリンクしていました。
「戦後の名古屋」という、この場所の過去が映されており、その生活をとても身近に感じました。
というような和やかな雰囲気で、じっくりと常設展を鑑賞しました。
その後は参加者で食事に行き、交流を深めました。
(あえての逆光です) |
ということでレポートは以上ですが、
ここでちょっと、“常設展”についての個人的な思い出話を。
むかしむかし、私が中学生だった頃。
初めて美術館に友達同士で行った時、友達は私にこう言いました。
「常設展っていうのわぁ、この美術館が持っているやつだからぁ、いつでも見れるってことでぇ、今回はパスしようよぉぅ~」
(「見るの疲れたよぅ、お腹すいたよぅ、マック(マクド)行こうよぅ」と続いたような…)
高校生くらいまで「そういうもんなんだ、飛ばしていいもんなんだ」
なんて思っていた私が、大阪の大学に行って…
教授「チミ、愛知県出身だったら、あれ、ほら、その~、あそこの美術館って○○(有名作家)の■■(有名作品)を持っていたよね?見たことある?」
私「(見たことな~~~い!!!!!)も、もってるみたいですねぇ~、なんかタイミング悪くてぇ、見たことないんですよねぇ~、ちょうど出てないときだったみたいでぇ~」
なんてごまかしましたが、なんだか恥ずかったです。
好みの作品かどうかは別として、自分の住んでる地域の美術館が、どんな所蔵作品を持っているのか一つくらいは知っておくと、他の地域の人と交流を深めるきっかけになるのだなぁ~、と実感した出来事でした。(さすがに全部は覚えられないけど、それから観るようにしています)
「(名古屋弁で)わたしんところはこんなええもんもっとるんだがんねぇ~」
なんて自慢までするのはいかがなものかと思いますが(笑)
以上、最後までお付き合いありがとうございました。
やすい
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