【レポート】1月12日(土)アートプロジェクト政策評価ワークショップ『評価していいとも!』のご報告


2013年1月12日(土)13時30分から「評価していいとも!」が開催されました。「Arts Audience Tableロプロプの活動を「評価」しようというワークショップです。

「評価」というと難しい、あるいはコスト削減というイメージがあり敬遠される方も多いかもしれません。

P(計画)→D(実行)→C(評価)→A(改善)という言葉を聞いたことがありますか。民間企業の経営でよく使われるツールです。最近ではNPOやアートマネジメントでも使われるようになってきています。しかし、実際はC(評価)が行われてもA(改善)、P(計画)につなげられないことが多いのです。今回のワークショップの最大の特徴はA(改善)、P(計画)を意識したC(評価)を行おうという点です。こうした評価ワークショップは本邦、あるいは世界初の試みです。
さて結果はいかに?





まずは、ファシリテーターの吉田がワークショップの意義などの説明を行いました。続いて、ロプロプの田中君がロプロプの概要、沿革について説明をしました。

いよいよ14時過ぎにワークショップがA班、B班に分かれて始まりました。








A班では、ロプロプで今後やりたいことを
キーワードにして付箋に書き、グルーピングをしてもらうことにしました。






かし、単にやりたいことをグルーピングするだけでは、P(計画)ワークショップになってしまいます。そこで、評価軸を意識し
て並べ替えてもらいました。


               

一方、B班は「ロプロプはいつまで続くのか」「ロプロプという名称でよいのか」「取り扱うアートの範疇は何か」などテーブルのグルーピングに迷う意見が次々と出され、グルーピングが意外に難しい作業であることがわかりました。それでも目標や指標・基準を模造紙に書き出し、なんとかグルーピングを完成させました。


当初15時を予定したのですが、A班、B班の区切りがついた16時にようやく中間発表をすることができました。
  


模造紙に各自の意見を張ったままだと、具体的な企画のアイデアから、一般的な問題提議まで様々なレベルの意見が混在し、全体を俯瞰しづらいという問題点もみつかりました。



中間発表が終わり、16時30分から再度ワークショップを開始しました。会場は17時までしか使えません。時間の制約もあり、意見を集約する作業を指示しました。すると、参加者が機転をきかせてくれ、両班で同時発生的にあらかじめ配布した評価シートに議論の結果をまとめる作業をしてくれました。




17時に両班から右欄の「具体的目標の可能性と今後の展開の可能性」を埋めた評価シートがそれぞれ提出されて、ワークショップは終了となりました。


WSを実施してから3日後の、15日(火)19時から約2時間ファシリテーター2人と企画担当者の田中君、さとみさんの計4人が集まり、若干の反省会をしました。
「設立時に徹底的に議論したロプロプのコンセプトが正しかったことが確認できた」「事業報告書に活かしたい」との意見が出た一方、「評価は難しい。何をやっているのかわからなかった」との意見もありました。


また、さっそくアンケートを送ってくれたロプロプ三浦さんからは、次のような的を射た意見をもらいました。

実際にワークショップを体験して感じたことは、『評価(Check)をする』ということの難しさでした。参加者全員が評価(Check)の仕方を統一させないとあらぬ方向に進んでしまう、目標を立てることに目がいってしまい、Plan(計画)と混同してしまう恐れがあるのかもと感じました。

A(改善)、P(計画)を意識するあまり、本来のC(評価)の作業が見えにくくなり、混乱させたところがあったのかもしれません。

皆さんの意見を踏まえて改善を加え、特にC(評価)の作業を充実させ、事業報告書でも使えるような配慮をしながら、ワークショップで出された意見を1枚の評価シートにまとめました。

結果は次回のツキイチテーブルで報告します。
その際は、今回のワークショップに参加できなかった方の意見もできる限り入れていきたいと思っています。
お楽しみに・・・
(文責 吉田) 






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