豊田市美術館では、2010年に石上純也さんの個展『石上純也-建築のあたらしい大きさ』が開催されました。その展覧会の担当学芸員であった能勢さんが、展覧会での裏話や、こぼれ話などをお話して下さいました。
豊
田市美術館は、谷口吉生さんの設計ということで、建物そのものが大変有名であり、人気がある美術館でもあります。『谷口吉生さんの設計である豊田市美術館
での展示ということで、石上さんは空間をうまく活かし、ここでしかありえない、建築模型でもありインスタレーションでもあるような作品を展開してくれまし
た。』と能勢さんはお話されました。
そもそも豊田市美術館が石上純也さんの展示を企画した意図については『そのひとつとしては石上純也さんは成立するかしないかのギリギリの部分で挑戦していく姿勢があり、どんな作品を出してくるのか期待できる作り手だから。』とのことでした。
石上さんの展示は9日間で設営をされたそうです。『手作業で行っていることもあって、ギリギリまでの作り込み作業でした。展示初日の前日となると夜通しで、開館しても 一部の作品では設営が続いていました。』
それは美術館としては問題のあることですが、不可能と見えても、妥協せずギリギリまで挑戦しようとする石上さんの姿勢が、能勢さんは印象深かったそうです。
石上さんの展覧会の設営には、数百人もの建築学生のボランティアが参加されたそうです。『連日大変な作業をして、建築家の仕事の現場を目の当たりにしたことが、
学生さんにとっては大変良い体験となったでしょうね。』とのことでした。またその場で共同で懸命に作業したことによって、学生さん同士や、 ボランティアさん、作品ごとに組まれていたチーム内などで、とても仲良くなったそうです。
正直なところ建築にはあまり詳しくない私たちでしたが、能勢さんは気さくに、そして丁寧に説明をして下さいました。とてもわかりやすく、実際の石上さんがどんな方であるかについてもお話して下さいました。
今回の取材のおかげで、勉強会ではお客様へもわかりやすく印象が伝えられる内容となりました。 能勢さんどうもありがとうございました。
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